
2024年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待の相談件数が初めて減少しましたが、相談件数は22万件を超え依然として多い状況が続いています。
こども家庭庁によりますと、2024年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待の相談件数は、2023年度に比べて1818件減って22万3691件に上り、初めて減少しましたが、過去2番目に多いということです。
最も多かったのは、配偶者への暴力行為を子どもが目撃してストレスを受けるなどの心理的虐待で、全体のおよそ6割を占め13万3024件となっています。
次いで、身体的虐待、ネグレクト、性的虐待が続きました。 虐待を行っていたのは、実の母親が48.2%と最も多く、次いで実の父親が42.9%でした。
こども家庭庁は、児童虐待の相談対応件数が初めて減少に転じた背景として、「こども家庭センターの設置が進み、早い段階で家庭への支援を行っていることなどが虐待の予防に繋がっているのではないか」と分析しています。
今後も引き続き児童相談所の体制強化やこども家庭センターの機能強化に取り組みたいとしています。
「心理的虐待」59・5%
厚労省が全国236か所の児相からの報告件数を集計した。減少に転じたものの、件数は23年度に次いで過去2番目に多い。虐待防止対策を行うこども家庭庁の担当者は「依然として虐待件数が高止まりしていることに変わりはない。虐待対応に当たる『児童福祉司』の増員など、児相の態勢を強化する必要がある」と話している。児童相談所の虐待対応件数の推移
虐待の類型別では、子どもの前で親が家族に暴力をふるったり暴言を吐いたりするなどの「心理的虐待」が59・5%を占めた。このほか、「身体的虐待」が23・5%、「ネグレクト(育児放棄)」が15・9%、「性的虐待」が1・1%と続いた。
虐待をした主体は「実母」が48・2%、「実父」が42・9%、義父や養父などの「実父以外の父親」が4・9%などとなった。虐待を受けた子どもの年齢は7歳が1万3800件で最も多く、3歳(1万3665件)、9歳(1万3581件)と続いた。
児相への相談経路は、「警察」が51・7%と半数を超えた。次いで「近隣・知人」が8・9%、「家族・親戚」が8・4%、「学校」が8%となった。
2024年4月に改正児童福祉法が施行され、子育て世帯を包括的に支援する「こども家庭センター」の設置が市区町村の努力義務とされた。こども家庭庁は、市区町村でも児童虐待に関する相談を受け付けるようになったことで、より深刻なケースを扱う児相との役割分担が進んだことが減少した要因の一つとみている。



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